2021.07.02更新
4月にオープンした岐阜市鏡島のリノベーションモデルハウスですが、6月30日発売の工務店向け業界紙「新建ハウジング」に取材記事が掲載されました。それもなんと一面を飾っております。これまでにも中日新聞さんや岐阜新聞さんにも取り上げていただき、予想以上の反響に驚いております。
取材に来ていた記者さんと話をすると「とても珍しい取り組みだし、今後大切になってくる内容なので取り上げた。」とのことでした。地域産の自然素材を積極的に使っていく試みは以前からやっていたのですが、その良さを伝えることの難しさを感じていたところなのでこうやって評価いただけることは素直にうれしいです。
地域で調達できるもので建物を建てる、なんてことは原始時代から数十年ほど前までは当たり前に行われてきました。深く考えずとも輸送にかかるコストやその後の維持管理の上で合理的なやり方のはずですし、どこの誰がどのように作ったものか明らかな方が安心ですよね。それが近代に入ってからガラッと変わってしまいました。なんでも経済優先で決まる時代ですね。そういった社会の流れが少し行き過ぎてしまっている気がしてなりません。以前にも書きましたが、このコロナ禍の混乱やウッドショックなどはその破綻の現れだと思います。
「地域に育ててもらい、地域のものを消費し、地域に返し、それを次世代に伝えていく。」という長らく続いてきた当たり前の営み、その連続性が切れてしまったのが現代だと思います。かく言う自分も地元を離れてからもう20年以上経ち、その営みから切れた生活を送っています。親兄弟や地元の仲間の話をそれとなく見聞きする度、いつも後ろめたさというか心に引っかかりを感じてしまいます。そういう体験をしているからこそこういったやり方の大切さを人一倍感じているのかもしれません。
私個人では世界を変える力はありませんが、身の回りの、自分にかかわる方々だけでも良いものや良い在り方を伝えていけたらと思っています。
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