実は3月のベトナム調査で知り合った方から偶然にも仕事をいただくことになり、2回目の調査から帰ってすぐ急ピッチで設計を進めておりました。「ひだまりほーむ×武川建築設計事務所　ベトナムプロジェクト（仮）」初受注です。

昨年の飲み会の席で「ベトナム面白そうだよね！」という雑談から始まったプロジェクトですが、思わぬ展開を見せています・・。

とうとうハノイ市内の3階建て狭小住宅の設計がまとまりましたのでお披露目です。

日本ではおよそ考えられないような予算ですので、施工は現地の方々にお任せすることになります。当然ながら正確な意思疎通や日本のような施工精度を期待するのは難しい為、できる限りシンプルな構成にしています。

慢性的な夏型結露やそれにより発生するカビを抑制するため、建物奥に空まで抜ける吹き抜けを設けて風の抜け道を作り、また強烈な日遮るために屋根面はRC造の陸屋根の上に鉄骨の切妻屋根を載せる2重構造とし、3階は緩衝空間として深いバルコニーを設けています。バルコニーには壁面をカバーできる植栽を計画し、2階まで西日を遮られるように考えています。

内観は日本のシンプルな空間が好きだと言っていただいた施主の要望をできる限り汲んでみました。

ベトナムで住宅のような小規模な建築の施工は、施主が指揮を執り家族や親族の知り合いの中で施工者を集め、場当たり的に現場が動いていくので最終的にどんなものが出来上がるか全く不明ですが、それも含めて今後が 楽しみです。

こんな出会いがあったのもベトナムでお会いし親身にアドバイスをしてくださった先人の皆様や、これでもかとタイトにミーティングを詰め込んでいただいたグローバルプランニングさんを始め多くの方々との縁あってのことで、改めてありがたく思っています。